
淑
気づいた時に生まれた 初めて食べた、初めて寝た、初めて歩いた どの記憶もないけれど、 確実に積み重ねたから 私は今を生きている。 気づいた時には 人生は自分でちゃんと考えて歩まなければならなかった。 誰にも変われないのに 誰かのようにならないといけない 空気を吸っていた。 生まれたからには 死ななければならない。 死ぬ時自分が考えることは なんだろうと考える。 後悔だけはしたくない 後悔とは、 エベレストに登ってみたかったとかじゃなく 意外とモモンガ飼ってみたかったとかかもしれない。 誰かと深夜に食べたラーメンを 思い出すかもしれない。 死ぬ瞬間に押し寄せる記憶は 眠ったあとに見る夢のように 自分じゃきっとどれかを選べない。 ふと、思い出す 大事な記憶はなんだろう? その大事な記憶は、 今日産まれるかもしれない。 だからこそ 今日食べるもの、一緒に生きる人、 やってみたかった小さな何かを 大事に生きよう。 今日見た、あの子の笑顔が 今日食べた、おにぎりが 今日踏み出した、一歩が 人生の終わりに1番輝きを放つ 生まれた喜びかもしれないのだから。
- Title
- 淑
- Year
- 2025
- Category
- Works
- Series
- 生まれた喜び
- Size
- 641 × 565 × 45mm

